ビジネス書からその人の人生観を読み解く

最終更新日 2024年4月27日 by freedo

実のところ筆者は、読書は好きですがこれまでビジネス書を読むのは苦手でした。
筆者にとって本は「面白いかそうでないか」が基準で、ビジネス書というジャンルを面白いと思ったことがないのです。
筆者が面白いと思うのは、ユーモアに富んだコラムや、起承転結がはっきりとしている物語で、特に物語であればお金をいくらでも出したいと思って購入するのですが、ビジネス書というと「意識が高い人が読むもの」と斜めの感覚で見てしまい、苦手でした。

二十代半ばでリーダー職に就いた私

二十代半ばでリーダー職に就いたあるとき、先輩から「この本は勉強になるよ」と貸し出された本も、貸してくれることにありがたさを見出すところか「え、興味ないのに」と迷惑に思って、実のところちゃんと読まずにパラパラとめくっただけで返却したことがあります。
そのときの筆者にとって読書は「楽しむもの」で、「楽しめないものは読みたくない」という意識がとても強かったのです。
特に自分で購入するときは「お金を出してまで楽しめないものは意味がわからない」とまで思っていました。
その意識が少しだけ変化したのは、三十代も後半に差し掛かった現在のことです。
それも理由は単純で、親しい友人が休日にテレビもネットも観ないと言っていたため「では何をしているのか」と聞いたところ「猫と遊ぶか本を読んでいる」と答えたからです。
更にその友人にどのようなジャンルの本を読むのかと確認すると「ビジネス書」と短い答えが返ってきました。
筆者にとっては驚きでした。

人がビジネス書を読む理由

なぜわざわざ家で過ごすひとときにわざわざそれを読むのかと。
ですが、よく考えてみるとその友人は「自分は知識が浅いから人様の話を読んで、参考にしている」と以前に話していたことがありました。
そのときは気に留めていなかったのですが、筆者がその話を覚えているということはどこか引っ掛かるものがあったのでしょう。
これまで筆者の友人は、自身と同じように本にはエンターテインメント性を求めている人間ばかりで、古くからの友人がそんな風にして意識が変わりビジネス書を読むようになったというのは衝撃でした。
確かに人間は、自分自身だけではなかなか成長がありません。
特に大人になると、意識というのは凝り固まり「自分はこうだから」或いは「この人はこうだから」と決めつけて物事を考えるようになってしまうのです。
友人がそのジャンルを読むようになったことで、筆者自身も考えを見直すきっかけになりました。
これが親しい友人でなければ、今でも「意識の高い人が読むジャンル」と斜めに構えていたかもしれません。
なんとも単純なものです。
ビジネス書おすすめ

最も効率の良い自己投資方法

身近な友人がそれを読むようになって「なぜビジネス書を人を読むのか」と気になり、調べてみたことがあります。
するとネットで見かけるほとんどの人が「視野を広げるため」と回答していました。
また、効率を重視する人によっては、最も効率の良い自己投資方法というのです。
紙の書籍であれば1000円から2000円程度、電子書籍ともなると半額などの割引で数百円で偉人や成功を収めた起業家などの著者とマンツーマンで対話が出来るから、とてもお得だというのです。
たとえば、著名な方のセミナーに参加ともなれば、参加費に数千円の費用がかかります。
またセミナーは聞き逃したところがあっても、さかのぼってそれを聞くことができません。
ところが本であれば、繰り返し気になった箇所を読み、自分の知識として蓄えることが出来ます。
また、文字を目に入れるため、語彙力や漢字力もアップします。
それだけでなく、読んだことで「悩みを解消できた」という方や「新しい知識やスキルを身につけることができた」方も多いようです。

新しいことを始めたときにも役立つもの

二十代半ばの筆者には解りませんでしたが、そのとき先輩が勧めてきたことは決して意地悪からではなく、この新しい知識やスキルを身に付けさせるためだったのだと納得がいきました。
知識やスキルはそのときだけの仕事のものではありません。
新しいことを始めたときにも役立つものです。
だからこそ多くの人が自己を高めようと、本を読むのだと筆者は遅まきながら理解しました。
筆者のように、読書は好きでもビジネス本は苦手、或いは読書自体が苦手という方は多いでしょう。
とある調査によると日本人の約半数は本を読まないようです。
SNSの変遷を読み解くと、十数年前はブログが一世を風靡しましたが、それがTwitterへと取って代わり、その後にやってきたのはInstagramの流行でした。
日本人は、どんどん文字を読まなくなっていっている気がします。
Twitterが流行り出した頃は「140文字で何を伝えたいのだろう」と思っていたのですが、それがInstagramになったときには「遂に文字を読むのすら必要ないのか」と驚いたものです。

まとめ

きっとこの先も日本人は本を読む人は年間で数百冊を読み、読まない人は一冊も読まないという二極化が続くのでしょう。
ですが筆者のように年を経てから認識が変わる場合もあります。
まずは身近な方に本を読んでいるか確認してみてはいかがでしょうか。
新しい発見があるかもしれません。